「人手不足でロボットの活用を検討している」
「DXを進めるために利用できる補助金があるか知りたい」
とお悩みの事業者の方必見です!
スマホ決済やオンラインショッピングが普及し
私たちの暮らしにとってデジタル技術は欠かせないものとなりました。
そこで、企業がこれからの時代を生き残るために欠かせないのが、DX戦略です。
DX(デジタル・トランスフォーメーション)とはデジタル技術を活用して、変化の激しい市場に対応できる新たな企業のサービスや価値観を作り出すこと。
「難しい」「必要ない」と感じるかもしれませんが、DXは業務の効率化や
売上アップにつながるため、人手不足に悩みがちな
中小企業にこそ必要な取り組みなのです。
こちらの記事では
・中小企業のDXの現状と課題
・DXに取り組むメリット
・DXの導入に活用できる補助金と活用事例
について解説します!
中小企業のDXの現状
令和4年5月に中小機構が発表した「中小企業のDX推進に関する調査」によれば
DXに取り組んでいる企業の80%が一定の成果が出ていると答えています。
一方で、アンケートに回答した中小企業のうちDXに取り組んでいると回答したのは
全体のわずか7.9%に留まっています。
出典:中小機構「中小企業のDX推進に関する調査 アンケート調査報告書」(令和4年5月)
スマホ決済やリモート会議など、暮らしや仕事をする上で
デジタルの存在が当たり前になっている中で
DXに取り組まない企業は今後生き残ることが難しくなるでしょう。
中小企業がDXを進める上での課題
中小企業にとってDX推進の課題となっているのが
・DXに対応できる人材の不足
・デジタル化への抵抗感
・予算不足
などの問題です。
人手不足に悩む中小企業が増えている中で、デジタル化という新しい取り組みに
人員を充てる余裕がない、という企業もあるでしょう。
また、DXへの取り組みには人材育成が必要なことや
場合によっては既存のシステムを入れ替える必要もあるので予算不足や
デジタルへの抵抗感があることで進まないケースもあります。
しかし、DXを進めることで業務の効率化につながり
人手不足の解消やコストカットにつながることも。
中小企業がDXに取り組むメリット
DXの推進によって企業が得られるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
以下ではDXに取り組むメリットを3つご紹介します。
業務の効率が改善する
DXのメリットの1つ目は、業務の効率改善です。
人に代わって重たい荷物を運ぶロボットの導入や、
帳簿を紙からデータ管理に変えるなどの取り組みは重労働や手間の削減につながります。
会計に係る帳簿や領収書などはデジタル化を進めることで
探しやすくなったり保管場所が不要になったりとメリットが大きいでしょう。
節税になる
DXのメリットの二つ目は節税対策になることです。
財務省は企業のDX推進のために「DX投資促進税制」を創設しました。
※期限は2025年3月末
クラウド技術の活用やDX認知などの一定要件を満たした企業は、
対象の設備について税額控除か特別償却のどちらか一方が受けられます。
BCP対策になる
DXのメリット三つ目はBCP対策になることです。
BCPとは「Business Continuity Plan」の略で、日本語では「事業継続計画」といい
地震や洪水などの災害や情報漏洩といった危機に陥った際に
事業を迅速に復旧・継続するための計画のことを指します。
例えば、データをクラウド上で管理し社外からもアクセスできる状態であれば
自社が被災したときにも早急に業務にあたることができます。
ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(デジタル枠)
企業のDXを推進するため、ものづくり補助金にはデジタル枠が用意されています。
DXに関するサービスの開発やデジタル技術を活用した
生産方法・サービスの改善にぜひ役立てましょう!
補助金額・補助率
補助金額
従業員数 55人以下 :100万円~750万円
6人~20人:100万円~1,000万円
21人以上 :100万円~1,250万円
補助率
2/3
基本要件
以下の要件をすべて満たす、3~5年の事業計画を策定すること。
〇事業計画期間において、給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
〇事業計画期間において、事業場内最低賃金を、毎年、地域別最低賃金+30円以上の水準
〇事業計画期間において、事業者全体の付加価値額を年率平均3%以上増加
基本要件に加えた追加要件(デジタル枠)
以下のすべての要件に該当するものであること。
次のAまたはBに該当する事業であること。
A.DXに資する革新的な製品・サービスの開発
B.デジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善
申請の手順
補助金の申請から支払いは以下のように進みます。
①事業計画の申請(GビズIDによる電子申請)
②採択通知
③交付申請
④補助事業実施・実績報告
⑤交付額の決定
⑥補助金の請求
⑦補助金の支払い
⑧事業化状況報告・知的財産権等報告
デジタル枠の活用事例
最後に、ものづくり補助金を活用してDXを進めた事例を3つご紹介します。
各社のデジタル技術の取り入れ方や成果を参考に、DXを推進しましょう!
ロボットの導入で従業員の負担軽減に成功「共同物流サービス」
食料品やDIY用品の物流を担う「共同物流サービス」では
人手不足の一方で業務量が増加しており、従業員の負担軽減のためにロボットの導入。
商品が積まれたパレットをコンベアへ投入する作業にロボットが加わることで、
人の負担が減り作業効率を20%ほどアップさせることに成功しました。
最新の加工機とIoTを組み合わせ板金製造の生産性をアップ「大熊製作所」
自動車や建設機械部品を製造する「大熊製作所」では、海外へ進出する
顧客の生産計画に合わせて、自社の生産能力を25%以上増やす必要がありました。
そこでIoTに対応した最新型のレーザー加工機を導入。
クラウド上で加工機のデータを管理できるリモートサービスも活用し、
目標としていた生産数を達成することに成功しました。
IoTを導入し24時間体制で稼働する製造ラインを実現「マユミ精巧」
介護や災害の場面で利用される自動ラップ式ポータブルトイレの組み立てを請け負う
「マユミ精巧」では、IoT技術を活用して排泄物の処理に必要な
フィルムカセットを製造しています。
フィルムカセット1つの生産に15~20分と時間がかかることから、
24時間体制での製造体制を整えるためIoTを利用した監視システムを導入。
トラブルが発生した際、担当者へ情報の伝達
故障や不具合のデータを管理する役割を担っています。
まとめ
DXに取り組むメリットや利用できる補助金、導入事例について解説しました。
「DX」というと難しく聞こえるかもしれませんが
業務内容を改善し、新しいサービスを提供するために
デジタル技術を役立てていこう!ということです。
日常の業務の中で「もっとこうだったらいいのに」と感じることが
DXの推進によって実現できる可能性があります。
補助金は最大で1,250万円支給されるので、この機会にぜひDXに取り組んでみましょう!