テレビのCMでSDGsという言葉がよく聞こえてくるようになりました。
プラスチックゴミを減らしたり、エコな素材を使ったアイテムを
販売したりと環境問題に取り組んでいることをアピールする会社も増えていますね。
環境問題への取り組みは、モノを作る製造業に限った話ではありません。
ホテルや旅館、動物園やテーマパークといった観光業にも関わりのある話です。
地球温暖化やゴミの問題に対して、観光業も変化への取り組みが求められています。
こちらの記事では
・宿泊・観光施設が省エネに取り組むメリット
・エアコンや照明など省エネへの取り組みかた
・省エネ設備を購入するときに使える補助金
について解説しています。
補助金のお話は細かいし、難しくてわかりづらい用語も多いですよね!
そこで私が簡単な補足などをいれていきますね。
省エネに取り組むメリット
省エネに取り組むメリットは2つあります。
①経費を削減できる
②会社のイメージアップにつながる
ひとつずつ解説しますね。
経費を節約できる
一つ目は「経費を節約できる」です。
経費削減のために人件費を削ってしまうと
質の良いサービスが提供できず
お客さんの満足度が下がってしまう可能性があります。
そこで考えたいのが省エネ対応です。
設備を以下のような省エネタイプに切り替えることで、
電気代や水道代といった経費の節約につながります!
・ 照明をLED電球にする
・トイレを節水タイプする
・ボイラーをエネルギー効率の良いものに替える
会社のイメージアップになる
二つ目は「会社のイメージアップ」です。
2020年に「行動の10年」がはじまり
「SDGs(持続可能な開発目標)」への取り組みが本格的にはじまりました。
ストローをプラスチックから紙に変えたり
ポスターに環境問題への取り組みを載せたり
エコをアピールする会社が増えています。
時代の流れがエコに向かっている中で
省エネに取り組まない会社や施設は取り残されてしまう可能性があるのです。
省エネに取り組むことで
・省エネに取り組んでいるお店・会社というイメージができる
・お客さんから選ばれるようになる
というメリットがあります。
省エネ設備のメリット
LED電球は家庭でも使われるようになり「少ない電力でも明るい照明」
というエコなイメージがあります。
では他にはどのような省エネ設備があるのでしょうか。
照明やエアコン、ボイラーなど省エネ設備の例と使うメリットについて解説します。
LED電球で手間とコストを削減
お店の広い空間を明るくきれいに見せるためには、たくさんの照明が必要です。
しかし照明は数を増やすとそれだけ電気代がかかります。
明るさを変えずに使う電気の量が少ないLED電球にするだけでも
経費が節約できるのです。
またLED電球は白熱電球に比べて寿命が長いので
買い替えにかかる費用や手間が減ることもメリットです。
省エネエアコンで賢く電気代を節約
エアコンは古いものだとエネルギー効率が悪く
部屋を冷やしたり温めたりするのにたくさんの電気が必要になります。
省エネ対応の新しい機種では
・温度設定を細かく管理し、ムダなエネルギーを使わない
・室外機に水をかけて冷やし、余分な電気代をカットする
といった機能がついているものがあります。
また、エアコンにも人感センサー機能がついたタイプがあるので
使わない部屋では自動で空調をオフにしてくれ、ムダな電気を使いません。
省エネボイラーで燃料代を節約
お風呂や食事を提供するお店では、給湯設備をエコタイプにすることで
灯油代やガス代の節約につながります。
エアコンやボイラーは、使うと排気熱がでます。
この排気熱を再利用してお湯をわかすタイプのボイラーは
ムダな熱を使わないため灯油やガス代を節約できるのです。
太陽光発電・蓄電池で節電&災害時も安心
電気は使うだけでなく、作れるものでもあります。
屋根にソーラーパネルを設置すれば必要な電気の一部を
自分で作ることができ、電気代の削減につながります。
とくに24時間エアコンや照明を使っているところでは
電気の消費量が多くなるので
太陽光発電を利用するメリットが大きくなりますね。
発電した電気をためておける蓄電池と一緒に使えば
災害で停電が起きたときの予備電源としての期待もできるので
ぜひ一緒に導入したい設備です!
「宿泊施設・観光施設等における感染対策・省エネ対策の促進」 とは
観光庁は、環境にやさしい観光事業を応援する
「宿泊施設・観光施設等における感染対策・省エネ対策の促進」
という補助金制度をはじめました!
事業の内容と目的
「宿泊施設・観光施設等における感染対策・省エネ対策の促進」 は、
新型コロナウイルスの流行や原油価格の上昇で
ダメージを受けている観光事業者を応援する、という目的ではじまりました。
補助上限・補助率
上限金額:1,000万円
補助率:費用の最大1/2
ボイラーを買い替えて100万円かかった場合は
1/2の50万円がもらえる、ということです。
対象事業者
・宿泊事業者:ホテル、旅館、ユースホステルなどの事業者
・観光施設等の設置・管理者:神社、動物園、美術館など
旅行者の利用が見込まれる施設の設置・管理者
対象経費
また、感染対策や省エネ対策になるもの設備の例は以下の通りです。
・省エネ型空調
・省エネ型ボイラー・配管など
・二重サッシ
・太陽光発電、蓄電設備
・節水トイレ
・照明機器
・節水トイレの本体料金:30万円
・トイレを設置する工事費用:5万円
・費用の振込手数料:500円
「節水トイレ本体」と「トイレの設置に必要なお金」
に対して支給されるので、申請が通ると35万円の半額の
17万5,000円が補助されます。
補助金の申請から受け取りは5ステップ
補助金の申請から受給までは5ステップです。
①応募書類を特設Webサイトから提出
②事務局から結果が届く。採用された場合は交付申請書を提出
③事務局から交付決定通知が届く
④事業を開始
⑤事業が完了したら結果を報告し、必要書類を事務局へ提出
審査のあと、補助金が支給される
①補助金の支給が決定した日から令和5年2月28日までに
事業を終わらせて報告書や必要書類を提出する
②令和5年2月28日までに事業が終わらなかった場合
補助が受けられない可能性がある
まとめ
省エネに取り組むメリットと
「宿泊施設・観光施設等における感染対策・省エネ対策の促進」
について解説しました。
省エネに取り組むと
・経費を削減できる
・SDGsへ取り組む会社としてイメージアップ
といったメリットが期待できます。
世界的にエコや持続可能な社会への関心が高まっていますが、
設備の入れ替えはかんたんにできる「エコへの取り組み」です。
老朽化した設備を新しいものに替えたい
とお考えの経営者さまはこの機会に省エネ設備への
買い替えを考えてみてはいかがでしょうか。