「テレワークを導入したいけど、導入するには課題が多そうだ」
「テレワークするために必要なツールの導入が難しい」
と言った課題を抱えている事業者さまは多いのではないでしょうか?
今回は、テレワーク導入の現状と課題・その解決方法について解説していきます!
テレワーク導入に活用できる補助金情報も紹介していくので、
ぜひ参考にしてください!
補助金のお話は細かいし、難しくてわかりづらい用語も多いですよね!
そこで私が簡単な補足などをいれていきますね。
日本におけるテレワーク導入の現状
2020年における「従業員規模100名以上」の日本企業のテレワーク導入率は51.9%となっており、2018年の導入率である19.2%にくらべ大きく向上しています。
この大幅な飛躍の背景には、政府の促進活動により企業が積極的にテレワークの導入に向けて動き始めていたこと、更に、新型コロナウイルス感染症が世界的に拡大したことが大きく影響しています。
その一方で、従業員数「10〜100人未満」の企業におけるテレワーク導入率は「10,000人以上」の企業の半分以下という結果もでています。
テレワーク定着への課題
パンデミックをきっかけに、テレワークという働き方は多くの企業に導入されました。
しかし、企業による導入後のテレワークの扱いは、
- 一時的な措置
- テレワークの定着化
とで、その取り組みの二極化が進んでいます。
この二極化は、2020年5月の緊急事態宣言下におけるテレワークの実施率が過半数だったのに対し、解除宣言後の7月における実施率は、3割ほどに減少していた結果からも明らかと言えます。
しかし、テレワークやフレックスタイム制といった柔軟な働き方の実現は、
ライフスタイルが多様化した現代社会における社員のワークライフバランスの向上につながる重要な取り組みです。
業種によっては、テレワークの実践が難しい職種が存在することは事実ですが、人材不足などの社会的な課題を克服する手段としてもテレワークの導入は有効です。
今後の企業の成長にも大きく影響する可能性があると考えられるでしょう。
テレワークの定着化を阻んでいる課題
ここでは、テレワーク定着化を進める企業が抱える課題について解説します。
1.IT人材の不足
一時的な措置として必要な人数分のノートパソコンなどを用意し、急遽テレワークを導入した企業は少なくありません。
しかし、テレワークを定着させるとなれば、下記が必要でしょう。
- 業務のシステム化
- 業務フローの大幅な見直し
非IT分野の企業においては、IT人材を社内で確保できているケースは稀であり、
システム化に向けて、何から着手したらよいのか分からない企業が多いのが実情です。
2.従業員同士のコミュニケーション不足
コミュニケーションについては、
非対面のコミュニケーションに経営層や一定数の社員が否定的である
など、「企業文化」や「意識」面の課題を抱えている場合もあります。
3.テレワークをする部署としない部署の不公平感
テレワークの導入にあたっては、
- テレワーク可能な社員
- 業務の性質上どうしても出社が必要となる社員
の間の不公平感を是正する制度を整える必要があります。
このような意識の違いを起こさないためにも、全社におけるテレワークの定着に向けては、全社における協力体制が必要です!
4.デジタル化できない作業が多い
- 小売業
- 建設業
- 医療機関
- 飲食店
など、業務のデジタル化が不可能な領域がある業種も多いです。
業務内容によってはテレワークでも対応できるものもありますが、
上記の業界では、非対面でのコミュニケーションに否定的であったり、社員間の待遇の不公平さに不満を抱きやすかったりするといった背景から、テレワークの定着に至れないケースも多いです。
テレワークの定着化を成功させる8つの方法
1.社内外でのコミュニケーションを増加
テレワークではオフィスワークと比べて社員間のコミュニケーションが減少する傾向があります。
そのため、社員ごとにコミュニケーション量が偏ってしまい、中には全くコミュニケーションがなくなってしまうケースが考えられます。
そのため、テレワーク時のコミュニケーションについては、社内ルールや環境を整えておくことが必須です!
- 定時のオンライン朝礼を習慣に
- 上長と部下の1on1を定期的に実施
するなどして、コミュニケーションの機会だけでなく、不安や悩みを抱え込まないための対策に効果的といえます。
社員間でのコミュニケーションの現象は、作業効率の低下だけではなく、社員の体調にも影響してしまう大きな問題なので企業が率先してコミュニケーションを促すようにしましょう。
2.数値による定量的な目標の設定
テレワークはオフィスと違い、上司や同僚など周りの目がない環境での業務となります。
そのため、社員 一人一人の自己管理がより重要となるでしょう。
テレワークの導入により、業務効率や生産性が大きく落ち込むようであれば定着も難しくなります。
業務管理や目標管理は、数値による定量的な目標の設定が不可欠です。
目標の定量化により、社員自身も業務の達成・未達成の状況を確認でき、程よい緊張感を持って業務に当たることができます。
3.進捗状況や勤怠状況の可視化
テレワークでは社員の勤務態度や進捗状況を直接確認することはできません。
進捗状況や勤怠状況を可視化できるようにして、より細かく管理する必要があります。
特に重要なのはスケジュールやタスク、勤怠状況です。
システムの活用などにより確実に可視化できる環境を整えておけば、問題なく勤務実態を把握できるでしょう!
4.人材評価システムの見直し
テレワークの定着に向けて、
オフィス勤務を前提とした評価基準の見直しも必要となります。
また、新たな評価基準の設定にあたっては、「日報」や「目標管理シート」といった、新たな評価方法を取り入れる必要もあるかもしれません。
下記などの、環境にあった評価基準と方法を取り入れることが大切です!
- 評価項目の明確化
- 評価方法の統一
5.テレワークに対応した就業規則の整備
テレワークを定着させるのであれば、
就業規則の変更が必要となることがあります。
就業規則には、
- テレワークの対象となる範囲
- 働く場所
- 就業時間
などを記載する必要があります。
このような働く上でのルールは、明確にされていなかった場合に、労使間におけるトラブルに発展する場合もあります。
6.テレワークに役立つツールやシステムを導入
テレワークに適したツールやシステムを導入することも検討する。
ツールの導入によって、テレワークに関する課題を解決できることも多いです。
テレワーク定着促進フォローアップ助成金
テレワークの一層の定着促進に向け、テレワーク実施における課題解決に取り組む都内中小企業等に対し、東京都が実施するテレワーク環境改善に向けた「テレワーク課題診断コンサルティング(オンライン助言1回目)」を終了した場合に、課題解決のために導入するツール等の導入経費が助成されます。
支援規模
助成額と助成率は下記の通りです。
助成額 | 上限100万円 |
---|---|
助成率 | 1/2 |
対象者
下記に当てはまる方が対象です。
- 常時雇用する労働者が2人以上300人以下で、都内に本社又は事業所を置く中小企業等
- 都が実施するテレワーク東京ルール実践企業宣言制度に登録し、「テレワーク推進リーダー設置」表示のある宣言書がウェブサイト上で発行されていること
最後に
今回は、テレワーク導入の現状と課題・その解決方法について解説してきました!
テレワーク導入に対する課題はあるものの、テレワーク定着に向けてしっかり対策することで、スムーズに導入することができるでしょう。
テレワーク導入に活用できる補助金制度もあるので、
この機会にぜひテレワークを導入してみませんか?