2/17(木)18:00~第5回公募の申請受付が開始されました。
事業再構築補助金は、通常の約10倍の予算を確保している大型補助金制度です。
今回は、第5回公募の概要を解説していきます。
大規模な要件緩和、見直しが複数あるので、変更点についても解説していきます。
初めて申請する方も、再申請にチャレンジする方も、ぜひ参考にして下さい!
補助金のお話は細かいし、難しくてわかりづらい用語も多いですよね!
そこで私が簡単な補足などをいれていきますね。
事業再構築補助金とは?
新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、当面の需要や売り上げの回復が期待しづらい中、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するために中小企業等の事業再構築を支援することで、日本経済の構造転換を促すことが重要です。
そのため、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、又は事業再編という思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を支援するものです。
第5回公募 変更点
第4回公募から見直された点について解説します。
1.新事業売上高10%要件の緩和
■3~5年間の事業計画期間終了後、事業再構築で新たに取り組む事業の売上高が、総売上高の10%以上となる事業計画を策定すること。
↓
付加価値額の15%以上でも認める。
■また、売上高が10億円以上の事業者であって、事業再構築を行う事業部門の売上高が3億円以上である場合には、当該事業部門の売上高の10%以上でも要件を満たすこととする。
2.補助対象経費の見直し(貸工場・貸店舗等の賃借料)
■補助事業実施期間内に工場・店舗等の改修等を完了して貸工場・貸店舗等から退去することを条件に、貸工場・貸店舗等の賃借料についても補助対象経費として認める。
なお、一時移転に係る費用(貸工場等の賃借料、貸工場等への移転費等)は補助対象経費総額の1/2を上限とする。
3.農事組合法人の対象法人への追加
■事業再構築への一定のニーズがあることを踏まえ、農事組合法人を対象法人に追加する。
申請要件
申請するための要件についてそれぞれ解説していきます。
必須要件
売上が減っている
2020年4月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月間の合計売上高が、コロナ以前(2019年または、2020年1~3月)の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少している
+
2020年10月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月間の合計売上高が、コロナ以前の同3か月の合計売上高と比較して5%以上減少していること。
+
2020年10月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計付加価値額が、コロナ以前の同3か月の合計付加価値額と比較して7.5%以上減少していること。
でも申請可能です!
新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編に取り組む
事業再構築指針に沿った新分野展開、業態転換、事業・業種転換等を行う。
事業再構築指針の手引き▶shishin_tebiki.pdf (meti.go.jp)
認定経営革新等支援機関と事業計画を策定する
■補助事業終了後3~5年で付加価値額の年率平均3.0%(グローバルV字回復枠は5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(同上5.0%)以上増加の達成を見込む事業計画を策定する。
■事業再構築に係る事業計画を認定経営革新等支援機関と策定する。補助金額が3,000万円を超える案件は金融機関(銀行、信金、ファンド等)も参加して策定する。金融機関が認定経営革新等支援機関を兼ねる場合は、金融機関のみで構いません。
中小企業
通常枠
従業員数 | 補助額 | 補助率 |
20人以下 | 100万円~4,000万円 | 2/3 |
21~50人 | 100万円~6,000万円 | 2/3 |
51人以上 | 100万円~8,000万円 | 2/3(6,000万超えは1/2) |
卒業枠
従業員数 | 補助額 | 補助率 |
– | 6,000万円超~1億円 | 2/3 |
400社限定。事業計画期間内に、①組織再編、②新規設備投資、③グローバル展開のいずれかにより、資本金又は従業員を増やし、中小企業から中堅企業へ成長する事業者向けの特別枠。
中堅企業
通常枠
従業員数 | 補助額 | 補助率 |
20人以下 | 100万円~4,000万円 | 1/2 |
21~50人 | 100万円~6,000万円 | 1/2(4,000万超えは1/3) |
51人以上 | 100万円~8,000万円 | 1/2(4,000万超えは1/3) |
グローバルV字回復枠
従業員数 | 補助額 | 補助率 |
– | 8,000万円超~1億円 | 1/2 |
緊急事態宣言特別枠
緊急事態宣言により深刻な影響を受け、早期の事業再構築が必要な中小企業等にむけて、さらに補助率の高い緊急事態宣言特別枠があります。
優先的に審査されます。ただし、特別枠で不採択となったとしても、加点の上、通常枠で再審査されます!
なお、通常枠のみで申請された場合でも、一定の加点措置を行われます。
対象となる事業者
- 通常枠の申請要件を満たす
- 緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛等により影響を受けたことにより、令和3年1月~9月のいずれかの月の売上高が対前年または前々年の同月比で30%以上減少している事業者
※要件に合致すれば、どんな地域や業種でも可能。
※売上高の減少に代えて、付加価値額の45%減少でも可。
中小企業
従業員数 | 補助額 | 補助率 |
5人以下 | 100万円~500万円 | 3/4 |
6人~20人 | 100万円~1,000万円 | 3/4 |
21人以上 | 100万円~1,500万円 | 3/4 |
中堅企業
従業員数 | 補助額 | 補助率 |
5人以下 | 100万円~500万円 | 2/3 |
6人~20人 | 100万円~1,000万円 | 2/3 |
21人以上 | 100万円~1,500万円 | 2/3 |
最低賃金枠
最低賃金の引き上げの影響を受け、その原資の確保が困難な特に状況が厳しい中小企業等を対象に補助率が引きあがります。
最低賃金枠は、加点措置を行い、緊急事態宣言特別枠に比べて採択率において優遇されます。
対象となる事業者
- 必須要件を満たす
- 2020年10月から2021年6月の間で、3か月以上最低賃金+30円以内で雇用している従業員が全従業員数の10%以上いること。
- 2020年4月以降のいずれかの月の売り上げが対前年または、前々年の同月比で30%以上減少していること。
※売上高の減少に代えて、付加価値額の45%減少でも可。
中小企業
従業員数 | 補助額 | 補助率 |
5人以下 | 100万円~500万円 | 3/4 |
6人~20人 | 100万円~1,000万円 | 3/4 |
21人以上 | 100万円~1,500万円 | 3/4 |
中堅企業
従業員数 | 補助額 | 補助率 |
5人以下 | 100万円~500万円 | 2/3 |
6人~20人 | 100万円~1,000万円 | 2/3 |
21人以上 | 100万円~1,500万円 | 2/3 |
大規模賃金引上枠
多くの従業員を雇用しながら、継続的な賃金引き上げに取り組むとともに、従業員を増やして生産性を向上させる中小企業等を対象として、大規模賃金引上枠が新設され、最大1億円まで支援されます。
対象となる事業者
- 必須申請要件を満たす
- 補助事業実施期間終了時点を含む、事業年度から3~5年の事業計画期間終了までの間、事業場内最低賃金を年額45円以上の水準で引き上げること。
- 補助事業実施期間終了時点を含む、事業年度から3~5年の事業計画期間終了までの間、従業員数を年率平均1.5%以上(初年度は1.0%以上)増員させること。
中小企業
補助対象者 | 補助金額 | 補助率 |
従業員数101人以上 | 8,000万円超 ~1億円 |
2/3(6,000万円超は1/2) |
中堅企業
補助対象者 | 補助金額 | 補助率 |
従業員数101人以上 | 8,000万円超 ~1億円 |
1/2(6,000万円超は1/3) |
スケジュール
公募期間:令和4年1月20日~令和4年3月24日
申請受付:2月17日~
申請システムのご利用方法がわからない場合:
事業再構築補助金事務局 システムサポートセンター
050 - 8881 - 6942
受付時間:平日 9:00 ~ 18:00 (土、日、祝日を除きます)
公募要領等の内容などの問い合わせ:
事業再構築補助金事務局 コールセンター
<ナビダイヤル> 0570 - 012 - 088
< IP電話用 > 03 - 4216 - 4080
受付時間: 9:00 ~ 18:00 (日、祝日を除きます)
トラブル等通報窓口:
03-6810-0162
受 付 時 間:9:00~18:00(土日祝日を除く)
最後に
第5回公募から申請要件が大幅に緩和されました!
この機会に申請を検討してみてはいかがでしょうか。
採択事例についてはこちらの記事を参考にして下さい↓
せっかく申請するなら、補助金・助成金を受け取りたいですよね!
しかし、申請には要件の確認や事業計画の策定、必要書類を揃えたりと
面倒なことや手間がかかることも多く、不安を感じる方も多いと思います。
そんなときは、諦める前にご相談下さい!
最後までお読みいただきありがとうございました!