新型コロナウイルスの影響を受けた中小企業などを対象に
ポストコロナ・ウィズコロナ時代の経済社会の変化に対応するための
思い切った事業再構築を支援する『事業再構築補助金』の
第4回公募が10月28日からスタートしました!
本記事では、第4回公募の事業再構築補助金についての説明と
第4回公募の変更点、第2回公募の採択結果をご紹介します!
事業再構築補助金の申請を検討している事業主の方は
ぜひお役立てください!
補助金のお話は細かいし、難しくてわかりづらい用語も多いですよね!
そこで私が簡単な補足などをいれていきますね。
事業再構築補助金とは
まずは、事業再構築補助金について説明します!
出典:経済産業省「事業再構築補助金」
概要
事業再構築補助金とは、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化し、
当面の需要や売り上げの回復が期待しづらい中、ポストコロナ・ウィズコロナ時代の
経済社会の変化に対応するために、新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、
又は事業再編という5つの思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業等の挑戦を
支援する制度です。
要件
① 売り上げが減少している
2020年4月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、
コロナ以前(2019年又は2020年1月~3月)の同3か月の合計売上高と比較して
10%以上減少しており、2020年10月以降の連続する6か月間のうち、
任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前(2019年又は2020年1月~3月)の同
3か月の合計売上高と比較して5%以上減少していること。
②事業計画書を策定する
経済産業省が示す「事業再構築指針」に沿った
3~5年の事業計画書を認定経営革新等支援機関等と共同で策定すること。
③事業再構築に取り組むこと
事業再構築指針に沿った新分野展開、業態転換、事業・業種転換等を行うこと
※【大規模賃金引上枠】、【卒業枠】、【グローバルV字回復枠】、【緊急事態宣言特別枠】、【最低賃金枠】については、補助対象要件を別途設けています。
5つの事業再構築 どれに当たるか判断する
新分野展開、事業転換、業種転換、業態転換、又は事業再編の
5つの事業再構築のどれに当たるのかを判断する基準を説明します!
●新たな製品の売上高が総売上高の10%以上となる計画が策定できた場合
⇒新分野展開
●新たな製品等の属する事業が、売上高構成比の最も高い事業となることが策定できた場合
⇒事業転換
●新たな製品の属する業種が、売上高構成比の最も高い業種となることが策定できた場合
⇒業種転換
●下記の4つに当てはまる場合
①【製造方法等の新規性要件】
製品等の製造方法等に新規性がある
②【製品の新規性要件】
新たな方法で製造される製品に新規性がある※製品の製造方法を変更する場合に限る
③【商品等の新規性要件】又は【設備撤去等要件】
新たな方法で提供される商品もしくは、サービスに新規性があるもの
又は既存の設備の撤去や既存の店舗の縮小等を伴うものである
※商品又はサービスの提供方法を変更する場合に限る
④【売上高10%要件】
これらを通じて、3~5年間の事業計画期間終了後、新たな製品等の製造方法等による売上高が、総売上高の10%以上を占める計画を策定すること
⇒事業転換
●事業再編とは、「会社法上の組織再編行為等」を伴い、
「合併、会社分割、株式交換、株式移転又は事業譲渡」を行った上で、
新たな事業形態のもとに、新分野展開、事業転換、業種転換又は
業態転換のいずれかを行うことが必要です。
補助金額・補助率
それぞれの枠によって、補助金額、補助率が異なります!
通常枠
◆補助額(中小企業者等、中堅企業等ともに)
【従業員数20人以下】100万円~4,000万円
【従業員数21~50人】100万円~6,000万円
【従業員数51人以上】100万円~8,000万円
◆補助率
中小企業者等 2/3 (6,000万円を超える部分は1/2)
中堅企業等 1/2 (4,000万円を超える部分は1/3)
卒業枠
卒業枠とは、資本金または従業員を増やすことで中小企業を卒業して中堅企業・大企業に成長することを目指す方の枠です。
◆補助額
6,000万円超~1億円
◆補助率
2/3
大規模賃金引上枠
一定の賃金を引き上げた101名以上を雇用する中小企業に対して、補助上限を引き上げるという枠です。
◆補助額(中小企業者等、中堅企業等ともに)
【従業員数101人以上】8,000万円超~1億円
◆補助率
中小企業者等 2/3 (6,000万円を超える部分は1/2)
中堅企業等 1/2 (4,000万円を超える部分は1/3)
中堅企業のグローバルV字回復枠
グローバルV字回復枠は、コロナで大きな影響を受けた中堅企業が、海外展開をして業績のV字回復を目指す枠です。
◆補助額
8000万円超~1億円
◆補助率
1/2
緊急事態宣言特別枠
令和3年の緊急事態宣言により深刻な影響を受けた中小企業等のために、補助率が引き上げられています。
◆補助額(中小企業者等、中堅企業等ともに )
【従業員数5人以下】 100 万円 ~ 500 万円
【従業員数6~20 人】100 万円 ~ 1,000 万円
【従業員数21人以上】100万円 ~ 1,500万円
補助率:中小企業者等 3/4 中堅企業等 2/3
※緊急事態宣言特別枠の対象者とは
通常枠の申請要件(前項参照)を満たし、かつ緊急事態宣言に伴う飲食店の時短営業や不要不急の外出・移動の自粛等により影響を受けたことにより、令和3年1~9月のいずれかの月の売上高が対前年または前々年の同月比で30%以上減少している事業者が対象となります。
最低賃金枠
最低賃金引上げの影響を受け、その原資の確保が困難な特に業況の厳しい中小企業等が取り組む事業再構築に対する支援を目的とした枠です。
◆補助額(中小企業者等、中堅企業等ともに)
【従業員数5人以下】 100 万円 ~ 500 万円
【従業員数6~20 人】100 万円 ~ 1,000 万円
【従業員数21人以上】100万円 ~ 1,500万円
◆補助率
中小企業者等 3/4 中堅企業等 2/3
第4回公募スケジュール
第4回公募は、公募期間は10月28日(木)から12月21日(火)まで
となっており、申請受付の開始は11月中の予定です!
第4回公募の変更点
次に第4回公募の変更点についてです。
今回は大きな変更はありませんが、
注意しなければならない点が2点あります!
一つずつみていきましょう。
事前着手申請の申請方法がメールからjGrantsによる申請に
事前着手申請が今までのメールからjGrantsに変更になります。
jGrantsを使用するためには事前に「GビズID」を登録しておく必要がありますので
注意が必要です。第4回公募以前に応募された方々も対象となります。
事前着手申請を検討している方で、「GビズID」をまだ取得していない人は
まずは「GビズID」を取得しておきましょう!
jGrantsとは、経済産業省が運営をしている、補助金の電子申請システムです。
GビズIDの取得はこちらからできます!
加点要素にパートナーシップ構築宣言が追加
加点要素に、パートナーシップ構築宣言が追加されました!
ホームページにはこのように記載されています。
【パートナーシップ構築宣言を行っている事業者に対する加点】
※卒業枠、グローバル V 字回復枠、大規模賃金引上枠が対象。
⑤「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイト(https://www.biz-partnership.jp)において宣言を公表している事業者。(応募締切日時点)
「パートナーシップ構築宣言」ポータルサイトから登録が可能です!
簡単に登録できる内容で、加点要素になっていますので登録しておきましょう!
第2回公募の採択結果
第2回公募の採択結果が発表されました。
その中からいくつかご紹介します!
通常枠
●株式会社ユーゴー
クリーニング24時間お預かりポスト・24時間返却ロッカー
●株式会社ケイオー
小ロット生産を強みにした印刷・転写・制作工場をDX化する事業再構築
緊急事態宣言特別枠
●株式会社リカー&フーズひしや
新たな顧客層の獲得と売上拡大を図る焼き芋スイーツ事業
●有限会社シャローム・サービス
ドローンを駆使した解体工事の展開
卒業枠
●株式会社サイフューズ
革新的な細胞加工技術を活用した次世代ヘルスケア分野への新規参入
●株式会社JHAT
ホテル客室を改装したプライベートサウナ事業
このように様々な採択結果を見ることができます!
詳しくは下記の記事をご覧ください↓
なお、第3回公募の採択発表は11月下旬の予定です。
まとめ
今回は、事業再構築補助金の第4回公募についてと
第2回公募の採択結果について説明しました!
事業再構築補助金は、最大補助金額が1億円と大規模な補助金制度となっています。
応募締切まで少し余裕がありますので、検討している事業主の方は
今から準備を進めるのがおすすめです!
せっかく申請するなら補助金をもらいたいですよね!
事業再構築補助金の採択率は約4割と高いとは言えないので
しっかりと書類などを用意することが大切です!
少しでも不安があるという方はまずはご相談ください!
最後までお読みいただきありがとうございました!