ものづくり補助金とは、中小企業などのものづくりやサービス改善などを支援することを目的とした補助金です!
今回は、ものづくり補助金の類型の1つであるビジネスモデル構築型について紹介していきます!
ビジネスモデル構築型は採択数は少ないものの、採択されれば最大1億円の補助金を受け取れます!
採択事例などを参考にしながら、申請計画を立てていくのが良いでしょう!
ぜひ参考にしてください!
補助金のお話は細かいし、難しくてわかりづらい用語も多いですよね!
そこで私が簡単な補足などをいれていきますね。
ものづくり補助金(ビジネスモデル構築型)
中小企業が、①革新性、②拡張性、③持続性を有する ビジネスモデルを構築できるよう、30者以上の中小企業を支援するプログラムの開発・提供が補助されます。
補助要件を満たす民間団体等の取組が幅広く対象となりますが、個社支援ではなく、多くの中小企業が関与する面的支援が想定されています。
要件
ものづくり補助金のうち、ビジネスモデル構築型は自社の取り組みにより他の中小企業の成長や付加価値向上などに寄与することを要件とするやや特殊な類型です。
具体的な要件は、次のようになっています。
中小企業30者以上を支援すること
中小企業30者以上に対して事業計画の策定支援プログラムを開発・提供することが要件の一つです。
なお、支援対象の30者は補助事業の開始後に募集をしても問題なく、補助金の申請時点で中小企業30者以上が具体的に確定している必要はありません。
しかし、補助事業の終了時点で、実際に事業計画の策定に至った中小企業数が結果的に30者に達しなかった場合には、補助金を全額受け取れない場合がありますので注意が必要です!
事業計画の策定支援プログラムが一定の要件を満たすものであること
提供する事業計画の策定支援プログラムは、3年から5年の間に次の3点すべてを満たすものである必要があります。
- 付加価値額+3%以上/年
- 給与支給総額 +1.5%以上/年
- 事業場内最低賃金≧地域別最低賃金+30円
補助事業終了後1年で支援先企業の80%以上が事業計画を実行できること
策定をした事業計画が、支援先の中小企業が実現できないものであれば意味がありません!
そのため、補助事業終了後1年で、支援先企業の80%以上が事業計画を実行できるプログラム内容であることが要件の一つになります。
補助事業終了後1年時点に事業成果の報告を求められますので、採択後は報告に備えて準備をしておきましょう!
補助金額・補助率
補助金額や補助率は、次のようになっています。
補助上限:1億円
ものづくり補助金のうちビジネスモデル構築型の補助金額は最大1億円であり、かなり高額となっています!
補助率:2/3 or 1/2
補助率は、それぞれ次のとおりです。
大企業 | 1/2 |
---|---|
上記以外 | 2/3 |
補助対象経費
補助対象経費は下記の通りです。
- 人件費機械装置
- システム構築費(備品費)
- 旅費
- 謝礼
- 会議費
- 消耗品費
- 広報費
- 運搬費
- クラウドサービス費
- 知的財産権関連費
- 外注費
審査方法・基準
ものづくり補助金は、その類型ごとに重視される審査ポイントが公表されています。
そのため、審査基準に沿った申請書を作成することで、採択の可能性を上げることができるでしょう!
審査基準は、次のとおりです。
革新性
中小企業の生産性向上を推進する観点から、次の4点が審査対象となります。
- 我が国全体において新規性がある取組であるか
- 競合よりも優れたアプローチを提案しているか
- 他社には真似できない優位性を有しているか
- 申請者にとって新規性があり、リスクの大きな取組であるか
拡張性
中小企業を相手にした民間サービスとしての観点から、次の3点が審査対象となります。
- 地域または業種を超えて、幅広い中小企業が利用できる広がりがあるか
- 中小企業の生産性向上の効果が今後も拡大する展望を持っているか
- 中小企業の自立を促す資金配分となっているか
持続性
民間サービスの創出を後押しする観点から、次の2点が審査対象となります。
- 資金面や人員面で体制に問題がなく、補助事業終了後に収益化・自立化することが可能か
- 補助事業終了後に中小企業が自立的にビジネスを継続できることが見込まれるか
政策的意義
補助金を活用して支援する観点から、次の2点が審査対象となります。
- 技術開発や構造的課題の解決に貢献し、生産性向上の効果が幅広く日本経済 or 地域経済に波及することが見込まれるか
- 中小企業支援に関する有用な知見やデータを得ることができるか
パートナーシップ構築宣言の宣言と公表(加点項目)
補助金の締め切り日時点において、パートナーシップ構築宣言を宣言し公表している事業者は、審査において加点の対象となります。
パートナーシップ構築宣言とは・・・サプライチェーンの取引先や価値創造を図る事業者との連携・共存共栄を進めることで、新たなパートナーシップを構築することを、企業の代表者の名前で宣言するものです。
採択事例
ものづくり補助金(ビジネスモデル構築型)の採択結果は上記の通りです。
こちらから採択者一覧を確認できます!
次に採択事例についてみていきます!
第2次公募の採択結果の中から事例を4つ紹介します。
食関連産業における中小企業共通EDI導入によるDX経営の基盤
withコロナ社会において、食関連産業の中小企業者等が事業継続に不可欠な生産性向上+DX経営化を実現し、企業間商取引の効率化をはかる
政府推奨の中小企業共通EDIに準拠する「クラウドEDI」の活用提案から導入、DX戦略の策定・実践、事業変革まで、水平展開を視野に伴走支援型の包括プログラムを構築+実証するとしています。
「100年つなぐ岩手の工芸」ビジネスモデル策定支援事業
貴重な財産である日本の工芸品が、100年後も人の生活と共に生き続ける社会を実現する
岩手の工芸従事者が100年後のあるべき姿に向かうロードマップを定め、今取り組むべき事項(新商品開発・設備投資・人材育成・販売促進等)を具体化した事業計画策定を行うこととしています。
グローバル航空事業での実践ノウハウを取り入れた製造業DX支援
商談DBの活用や電子による情報の一元管理など通じて、中小企業の製造業DX検討を支援する
- 航空機エンジン部品製造事業において、海外OEMからの厳格な品質要求に対応した生産管理システムの構築
- クラウドサービスを活用したバックオフィスのデジタル化を推進してきた知見を、この取り組みに活かすこととしています。
日本の中小企業におけるロボット導入支援の構築
中小企業がロボットを導入するにあたって、3Dスキャナやシミュレータを利用して仮想空間内に工場環境を再現し、導入シミュレーションを提供する
システム導入の検討をVRで支援するほか、装置を納める工場を事前に3Dスキャナで撮影することによる配置のシミュレーション、ソフトの先行検証やコンサルティングを行うものとしています。
地方銀行との連携による中小企業のICT化支援
ICTコンサル部門を立ち上げている or 立ち上げる予定のある地域金融機関と連携して、中小企業のDX化を支援する
freee社とサイボウズ社が地域金融機関の行員へ中小企業向けICTコンサル育成研修を提供し、ICT人材を育成することで、地域の金融機関が顧客先中小企業のDX化+会計データのクラウドデータ連携をサポートする取り組みを支援するものとしています。
最後に
今回は、ものづくり補助金 ビジネスモデル構築型について解説してきました。
採択までの難易度は高いですが、採択されれば事業の発展に繋げられること間違いなしの補助金です!
申請まで不安のある方は、ぜひ一度ご相談ください!