ものづくり補助金では、中諸企業・小規模事業者等が取り組む革命的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行い、生産性を向上させるための設備投資などが支援されます!
今年は13次締め切りが最終の予定です!
最近は採択率も上がっている傾向にありますので、
この機会にものづくり補助金申請の準備を始めてみませんか?
補助金のお話は細かいし、難しくてわかりづらい用語も多いですよね!
そこで私が簡単な補足などをいれていきますね。
ものづくり補助金
ものづくり補助金とは・・・
日本国内の企業が成長する→成長によって得た利益を労働者に分配する
という流れをスムーズに循環させることを目的とした補助金です。
中小企業等がこの目的を達成する過程で乗り越えるべき2つのハードルに着目し、
ハードルを乗り越えるサポートをしています。
■国が今後実施する制度変更への対応をサポート(働き方改革、被用者保険の適用拡大、賃上げなど)
■革新的なサービスの開発、生産プロセスの改善などのための設備投資等をサポート
基本的な要件
ものづくり補助金の基本的な要件は以下の通りです。
- 次の要件を全て満たす3〜5年の事業計画を策定する必要があります。
・給与支給総額を年率平均1.5%以上増加
・事業場内最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準にすること
・事業者全体の付加価値額を年率平均3.0%以上増加 - 補助事業実施期間中に、発注・納入・検収・支払等の手続きを完了
- 応募申請時点で、賃金引上げ計画を従業員に表明すること
補助金額・補助率
ものづくり補助金には大きく分けて2つの申請型があります。
一般型:事業改革の内容によって、4つの枠組みに分かれています
グローバル展開型:一般型よりも優れた申請内容が求められる型です
補助金額・補助率は下記の通りです。
一般型 <通常枠>
補助金額:
従業員数5人以下 | 750万円 |
---|---|
従業員数6~20人 | 1,000万円 |
従業員数21人以上 | 1,250万円 |
補助率:
中小企業者 | 1/2 |
---|---|
小規模事業者・再生事業者 | 2/3 |
設備投資:
単価50万円(税抜)以上の設備投資が必要
補助対象経費:
- 機械装置・システム構築費
- 技術導入費
- 専門家経費
- 運搬費
- クラウドサービス利用費
- 原材料費
- 外注費
- 知的財産権等関連経費
一般型<回復型賃上げ・雇用拡大枠>
補助金額:
従業員数5人以下 | 750万円 |
---|---|
従業員数6~20人 | 1,000万円 |
従業員数21人以上 | 1,250万円 |
補助率:
2/3
設備投資:
単価50万円(税抜)以上の設備投資が必要
補助対象経費:
- 機械装置・システム構築費
- 技術導入費
- 専門家経費
- 運搬費
- クラウドサービス利用費
- 原材料費
- 外注費
- 知的財産権等関連経費
一般型<デジタル枠>
従業員数5人以下 | 750万円 |
---|---|
従業員数6~20人 | 1,000万円 |
従業員数21人以上 | 1,250万円 |
補助率:
2/3
設備投資:
単価50万円(税抜)以上の設備投資が必要
補助対象経費:
- 機械装置・システム構築費
- 技術導入費
- 専門家経費
- 運搬費
- クラウドサービス利用費
- 原材料費
- 外注費
- 知的財産権等関連経費
DX(デジタル・トランスフォーメーション)に資する革新的な製品・サービスの開発やデジタル技術を活用した生産プロセス・サービス提供方法の改善等を行う事業者を対象にした新たな申請枠です。
基本的な要件の他に、
- DXに資する事業であること
- DX推進に関する自己診断を実施すること
- SECURITY ACTIONの宣言を行うこと
が求められています。
一般型<グリーン枠>
補助金額:
従業員数5人以下 | 750万円 |
---|---|
従業員数6~20人 | 1,500万円 |
従業員数21人以上 | 2,000万円 |
補助率:
2/3
設備投資 :
単価50万円(税抜)以上の設備投資が必要
補助対象経費:
- 機械装置・システム構築費
- 技術導入費
- 専門家経費
- 運搬費
- クラウドサービス利用費
- 原材料費
- 外注費
- 知的財産権等関連経費
温室効果ガスの排出削減に資する革新的な製品・サービスの開発や炭素生産性向上を伴う生産プロセス・サービス提供方法の改善等を行う事業者を対象にしてます。
基本的な要件の他、
- 温室効果ガスの排出削減に資する事業であること
- 炭素生産性を年率平均1%以上増加すること
- これまでの温室効果ガス排出削減に向けた詳細な取組状況がわかる書面
が求められています。
グローバル展開型
補助金額:
1,000~3,000万円
補助率:
中小企業者 | 1/2 |
---|---|
小規模事業者・再生事業者 | 2/3 |
設備投資:
単価50万円(税抜)以上の設備投資が必要
補助対象経費:
- 機械装置・システム構築費
- 技術導入費
- 専門家経費
- 運搬費
- クラウドサービス利用費
- 原材料費
- 外注費
- 知的財産権等関連経費
- 海外旅費
海外事業の拡大・強化等を目的とした
「革新的な製品・サービス開発」または「生産プロセス・サービス提供方法の改善」に必要な設備・システム投資等を支援しています。
- 海外直接投資
- 海外市場開拓
- インバウンド市場開拓
- 海外事業者との共同事業
の4つの申請枠があり、いずれかに該当する必要がある。
採択事例
ものづくり補助金では、採択者の一覧が公表されています。
一般型の採択事例
- 高性能プレス機導入による生産性と品質の向上及び生産プロセスの改善
- 印刷測色器導入による業務効率化と品質向上
- 「高齢患者の負担を軽減するインプラント治療」の実現
- 塗装技術高度化によるスーパーカーへのトータル的板金塗装サービスの展開
- フリーズドライ技術向上で新たな機能性表示食品の開発
- 児童遊具の安全性向上のため、樹脂素材の「曲げ加工」に挑戦する取り組み
- AI機能搭載テレワークシステム専用のECサイトシステムを活用した働き方改革推進事業
- 小規模ラーメン店の徹底した機械化による業務の効率化
- eラーニングシステムの導入による非対面教育制度の確立と公平性の高い人事評価の実現
- 廃棄物からペットボトルを自動選別する革新的な選別ラインの導入
- 自由に作れるケーキパーツの冷凍販売と本格的スイーツの自販機販売
- 3Dスキャナ型三次元測定機の導入による提案力強化とニッチ戦略強化の取り組み
- 伝統とデザイン性・景観材としての小型シノギ桟瓦の開発販売計画
- ウィズコロナ時代の修学旅行需要増に対応する備前焼体験事業の生産性向上
- ロボット芝刈機導入による芝刈り作業の自動化を通じた生産性向上及び売上拡大
■これまでなかった商品やサービスを世に出すための取り組み
■新たなツールの導入によって生産性が大きく向上する取り組み
などが採択される傾向にあります。
グローバル型の採択事例
- 国産初の高品質ハラール認証「生」ソーセージの生産と販売
- 小型ドローンをモジュール化する開発・製品化による海外市場開拓
- 海外における生産管理システム及び生産支援サービスの提供
- eスポーツプラットフォーム事業のタイ・マレーシアへの海外展開
- ベビーフードの中国市場開拓と中国向け新商品開発事業
- 搾りたてのフレッシュな生酒の量産体制確立と中国・台湾への輸出の展開
- 「日本の魚」を世界に広める品質向上と生産性12倍による輸出の拡大
■国際的な競争力を有しているか
■海外展開に必要な体制が備わっているか
などの観点から、申請をした事業内容がチェックされます。
採択率の傾向
採択率を見てみると、8次、9次、10次締切の採択率は60%超えており、
採択可能性が上がっていることが分かります!
全体的に最近は採択率が高い水準で安定して推移していますので、
申し込むチャンスとも言えるでしょう!
【1次締切から10次締切までの応募者数や採択率の推移(一般型)】
項目 | 応募者数 | 採択者数 | 採択率 |
1次締切 | 2,287 | 1,429 | 62.5% |
2次締切 | 5,721 | 3,267 | 57.1% |
3次締切 | 6,923 | 2,637 | 38.1% |
4次締切 | 10,041 | 3,132 | 31.1% |
5次締切 | 5,139 | 2,291 | 44.5% |
6次締切 | 4,875 | 2,326 | 47.7% |
7次締切 | 5,414 | 2,729 | 50.4% |
8次締切 | 4,584 | 2,753 | 60.0% |
9次締切 | 3,552 | 2,223 | 62.5% |
10次締切 | 4,294 | 2,612 | 60.8% |
最後に
今回は、ものづくり補助金について解説してきました。
今年のものづくり補助金は13次締め切りが最終の予定です!
今年最終の13次締め切りに間に合うように準備を始めてみませんか?