近年、中小企業ではグローバル化により仕事が海外に流れてしまう
人口減少の影響などにより、経営環境が厳しくなっています。
そのため、企業は販路を開拓をする必要があります。
しかし、中には販路開拓するためにはどうしたら良いのかわからない
利益が出るのか不安など
お悩みの経営者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
この記事では、販路開拓の方法や利用できる補助金制度を事例も紹介しながら解説します!
補助金のお話は細かいし、難しくてわかりづらい用語も多いですよね!
そこで私が簡単な補足などをいれていきますね。
販路開拓の重要性
販路開拓とは、これまでの販売ルートだけでなく
新たな販売ルートを獲得し、ターゲット層や取引先を拡大することです。
どんなに優れた事業や商品でも、一定の顧客を獲得し安定してくると
売上が徐々に落ちてきます。
そのまま何もしないと競合他社に販路を奪われたり、新しい販路を先に開拓され
売上が伸びなくなってしまうため、販路を開拓し新たな顧客の獲得やターゲット層を広げ
自社の利益を守る必要があるのです。
現在は、消費者のニーズも多様化している上にネット通販など
販売を取り巻く環境も発展しており、幅広い年代の様々なニーズに合わせた
販売方法が求められています。
販路開拓の課題
販路開拓は簡単にできるものではなく、多くの企業で問題を抱えているのも現実です。
販路開拓が困難な理由としては
・新しい市場を探し出し、調査・分析できる人材がいない
・新規顧客を発掘できる人材がいない
という、必要な人材の不足が課題となっています。
特に、これまで下請けの仕事を主にしてきた中小企業では
営業スキルの高い人材をあまり雇用していないことが多いため
いざ営業しようと考えても何をすればよいのかわからない
市場の調査も充分にできないまま始めてしまい、結果が出ない
などの問題が起こることがあります。
まずは、販路開拓の方法や利用できる制度を知り、自分達に合った販路開拓をしましょう。
販路開拓の方法を経費に合わせて紹介
販路を開拓するためには細かなものまで準備が必要であり、それぞれにお金がかかります。
どのような経費をかけると、販路開拓の準備ができるのか紹介していきます。
1.機械装置等費
顧客層を拡大するためには利用しやすい場所であることは重要であり
ベビーチェアや高齢者向けの椅子を設置すると良いです。
ターゲット層がファミリー世帯もしくは単身世帯かにより
どのような店舗だと来てもらえるのか工夫してみましょう。
2.広報費
ポスターやチラシなどの広告を利用し、自社の魅力をアピールすることで
新しい顧客獲得に繋がります。
また、新聞や雑誌などのメディアを活用すると、多くの人の目に留まり
自社を知ってもらうきっかけにもなり、様々な場所で見てもらえる上に年代を問わず
伝えられるのがメリットです。
3.ウェブサイト関連費
店舗での販売だけでなく、現在はネットショッピングが盛んになっているため
ウェブサイトやECサイトを作成し、出店する方法があります。
ECサイトはネット上に店舗を構えるため、出店のコストを抑えることも可能です。
また、ブログやSNSは若年層で活発に使用されており
利用することでターゲット層拡大が狙えて、動画や写真も載せられるため
自社の商品や事業の魅力を相手にわかりやすく伝えられます。
さらに、タイムリーに質問や意見を聞くことができ
それを元に商品の改良やニーズの調査も可能です。
4.展示会等出展費
各地で開催される展示会に出店するのも販路開拓には効果的です。
展示会では来場者は基本的に購買意欲が高く、良いものがないかと探したり
商品の情報を知りたいと思っている人が集まります。
そのため、商品やサービスのアピールから購買に繋がりやすいのが特徴です。
また、海外の展示会であれば、日本だけでなく他国にも自社の魅力をアピールでき
販路を海外に伸ばせます。
5.開発費
新しいサービスや商品開発をすると、新たな分野の顧客を獲得したり
自社のことを知ってもらうきっかけ作りもできます。
また、パッケージデザインやネーミングをリニューアルにより売れ行きが
大きく変わる場合もあります。
どのような強みがあるのか、サービスや商品を通して実感してもらえると
自社への興味も高まるでしょう。
小規模事業者持続化補助金[通常枠]の概要
小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者が取り組む販路開拓に
必要な経費の一部を国が補助する制度です。
補助額・補助率
補助上限額・補助率は以下の通りです。
類型 | 通常枠 |
補助率 | 2/3 |
補助上限 | 50万円 |
申請の流れ
1.申請に必要な書類を作成し、商工会地区の事務局に提出
2.採択・交付が決定し、結果が通知がくる
3.補助事業を実施
4.補助事業終了後、実績報告書を作成・提出
5.交付額が決定し、交付
6.補助事業終了から1年後、事業効果および賃金引き上げ等の状況報告を提出
申請のスケジュール
補助金制度は受付期間が決まっているため、期限を過ぎないように注意しましょう。
以下は今後の補助事業実施期間の概要です。
第12回申請書類の受付締切 2023年6月1日(木)
第13回申請書類の受付締切 2023年9月7日(木)
補助金制度を利用した事例を紹介
A社(製造業)
課題
木製品を製造する会社で、自社ブランド製品に関して需要が高まっていたが
これまで大手家具店の受注生産をしており、企画開発・販売のノウハウが
不足しているため、自分達で販路開拓ができなかった。
取り組み内容
受注生産だけの体制を変えるため、自社ブランドを確立後
ホームページやパンフレットを新規作成し、販路を開拓した。
結果
企業のロゴを制作したことで商品を通じて会社を知ってもらうことができ
販路開拓に繋がった。
B社(商業・サービス業)
課題
トルコランプの魅力を各地で発信し、販路開拓を行ってきたが
コロナによりイベントが中止になったり、来店数も減ってしまった。
取り組み内容
ホームページを作成、インターネットでの販売スタイルを確立し、新しい商品を開発
顧客の情報を入力した顧客管理データベースを作成
結果
ホームページで自社を知ってもらった結果、体験教室の申し込みが増加
新しい商品を開発で顧客を獲得した。
さらに、今後はお客様にDM便を発送し、固定客の獲得を目指す。
まとめ
販路開拓は新しい顧客を獲得できるだけでなく
商品開発や広報で自社を知ってもらうことによって、会社の可能性が広がります。
自社の魅力がアップすると、新たな仕事に繋がるなど企業にとってメリットが大きいです。
しかし、人材不足や資金不足で販路開拓が難しいという
経営者様もいらっしゃると思います。
そこで、活用していただきたいのが小規模事業者持続化補助金です!
企業の将来のために、販路開拓を検討してみましょう。