近年は、転職することが当たり前の傾向にあり、
入職後、自分が思っていた職場と違うとすぐにやめてしまう新卒社員も多いです。
そもそも募集をかけても集まらないこともあり、人材確保は企業にとって課題となっています。
そこで、注目されているのがインターンシップですが、
・インターンシップって何をすれば良いのだろう
・インターンシップを実施してメリットはあるの?
・時間やお金のかかるインターンシップを実施するのは難しい
などの悩みや不安があると思います。
この記事では、インターンシップの受け入れ目的やメリット、
補助金について解説するので、ぜひ検討してみてください。
補助金のお話は細かいし、難しくてわかりづらい用語も多いですよね!
そこで私が簡単な補足などをいれていきますね。
中小企業がインターンシップの受け入れをする目的
インターンシップとは、企業で職業体験をすることを意味しており、
基本的には就職活動をしている学生に向けて実施します。
企業がインターンシップを実施する1番の目的は、
企業と学生間でのミスマッチを防ぐためです。
入職後に「自分のしたい仕事と違う」「職場の雰囲気に馴染めない」などの理由で
新入社員が離職するケースも多く、採用しても定着せず、人材不足が続く企業もあります。
そのため、インターンシップを実施し、学生に職場の雰囲気や仕事を体験してもらい、
入職後のイメージを持ってもらうことで
ミスマッチを防ぎ、早期離職を防止する狙いがあるのです。
中小企業がインターンシップを受け入れるメリット
インターンシップを実施する場合、時間や労力が必要となるため大変ですが、
それでも実施するべきメリットについて解説します。
企業と学生のミスマッチを防げる
実際の職場を見たり、話を聞けることで入職後に働くイメージができ、
自分の働きたい企業を選ぶことができます。
イメージのずれが小さければ、入職後も仕事へのやる気を維持でき、
早期退職を抑えることもできるでしょう。
企業としては人材を確保できる上に、早期退職者が少ないと
企業のイメージアップにもなるため、以降の入職希望者も増加する可能性があります。
自社への興味・関心を高められる
実際に企業の中に入って体感することは、紙面やネットでは得られない情報を
感じ取ることができ、自社への興味や関心を高められます。
インターンシップに時間を割いて自社を選んでいる時点で、
学生は興味を持ってくれていますが、その熱意を維持してもらえるでしょう。
意欲の高い人材が入職するのは、職場のモチベーション向上にも繋がります。
優秀な人材にアプローチできる
企業によっては、1度に何百人もの学生を見なければならず
採用試験の面接だけで、欲しい人材を見つけ出すのは難しく大変です。
インターンシップへの参加により、学生の熱意や学生の様子を知ることができる
だけでなく、大勢の中でも気になる参加者が見つかるかもしれません。
その学生にアプローチしたり、自社の魅力を存分に体感してもらうことで
優秀な人材の確保に繋げることができます。
中小企業がインターンシップを受け入れる際の成功ポイント
インターンシップの実施が初めてや経験が少ない場合
進め方や内容など考えることがたくさんあり、悩むと思います。
どのようなことに考慮して準備を進めていけば良いのか、
成功のポイントについて解説していきます。
目的を明確にする
社内で受け入れる学生は、職業体験として職場をみてもらうのか
社員と同じように働いてもらい、仕事を実感してもらったり
採用を考える学生を見つけるのかにより、カリキュラムが大きく変わります。
目的を明確にしておかなければ、計画も曖昧な部分が出てきてしまい
学生と企業での思い違いで混乱や不満が出てくる可能性もあるでしょう。
実施する目的を明確にすると、準備を進める際に軸がぶれることもなくなるため
社内全体で同じ目的に向かって準備もスムーズに進められます。
体験してもらう仕事を考える
学生に仕事を体験してもらう際、社員の業務なのか経営者の業務なのか
誰について仕事を体験するかにより、体験内容は大きく異なります。
経営者であれば、経営者の目線や社内全体の仕事の流れを把握でき、
経営者を支える即戦力として入社後の働きを期待できます。
また、社員と働けば、その部署に特化した仕事内容を把握でき、
自分の力を発揮することで入職後の働くイメージが湧きやすくなる上に
企業としては不足する人手を学生の働きで補うことも可能です。
社内の協力を得る
インターンシップを実施する際、社内の積極的な協力は必要不可欠です。
社内の仕事を体験する場合、学生に付いて仕事や会社について教える社員や
その人の仕事をカバーする社員など、仕事の調整も必要になります。
また、必要性の理解がないと、協力を得られなかったり、
学生への対応に不手際があるかもしれません。
それにより企業イメージも左右されてしまうため、社員に向けた研修や広報を実施し
前向きにインターンシップを受け入れられるようにしましょう。
学生の考えを聞く
毎日業務に当たっている社員と違い、短期間な上に初見となる業務を実施する学生は、
社員では思いつかなかった発想や視点に気づけるかもしれません。
企業側は人材の発掘になりますし、学生は自分の考えを聞いたり
取り入れてもらえることが、自信に繋がります。
また、柔軟な発想や新人社員のように仕事に取り組む学生が職場にいることは、
社員の刺激にもなるでしょう。
インターンシップ受入支援事業
この事業は東京都が実施しており、学生が企業で技術や知識を実践的に学習するために、
インターンシップとして受け入れをした企業に対して、奨励金を支給する制度です。
支援対象となるインターンシップは、東京都内の工科高校・産業高校および
高等専門学校の生徒・学生であり、中学生や大学生は対象ではありません。
支援対象企業
1.中小企業者であること
2.インターンシップの受入を東京都、埼玉県、千葉県、神奈川県、茨城県、栃木県、群馬県、山梨県に存在する事業活動拠点で実施しており、かつ東京都内に事業活動拠点を有していること
3.ものづくりを行っていること
4.みなし大企業に該当しないこと
支給額
インターンシップの受入1日1名あたり8,000円を支給
上限は1名あたり20日間
まとめ
人手不足が社会問題となる今、即戦力として長く働いてもらえる社員を確保することは、
どの企業にとっても課題です。
インターンシップはただ学生に職場をみてもらうだけでなく
自社の魅力を伝えたり、学生の様子を見ることのできる貴重な機会であり
会社のこれからを変えていく社員を確保するチャンスです。
東京都では、補助金を用意してインターンシップを推奨しているため
ぜひ活用して進めてみてください。