ここ数年、企業になじんできた「テレワーク」。
会社のセキュリティの体制、テレワークの環境は万全に整っていますか?
今回は、テレワークをこれから検討する企業も、今までテレワークを行ったことのある企業もどちらも申請可能な、超オススメの助成金「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」をご紹介します。
こちらの助成金は、審査が激甘と言われており、テレワークを行っただけで従業員1人あたり20万円、上限200万円をうけとることが可能です。
助成金を活用して、テレワーク環境を安全に万全に整えましょう!
テレワーク環境で増大する脅威
コロナ感染予防対策としてテレワークの導入が大企業を中心に進んでいる一方で、国内の大部分を占める中堅・中小企業では、テレワーク導入に踏み切れていないケースが多く見受けられます。
出典:アドビ「テレワーク勤務のメリットや課題に関する調査結果(2020年)」
テレワークは会社に行かずに社内サーバーにアクセスしデータを参照できたり、打ち合わせをWeb会議で行ったりなど、何かと便利になります。
しかしその一方で、セキュリティ対策を万全にしないと、自宅や公共のネットワーク回線のセキュリティに不備がある場合、安全に社内ネットワークにアクセスできず、情報漏洩のリスクも高まります。
ここ数年は、テレワークを狙うサイバー攻撃も大変問題になっています。
情報漏洩のリスクを回避し、会社の安全を担保するためには、VPN(仮想プライベート回線)を構築するなど、インターネット回線のセキュリティ確保が必要でとなります。
オフィスのPCを遠隔地から操作するリモートデスクトップや、サーバー上から提供される仮想デスクトップを利用する方法もセキュリティ強化対策としてとても有効です。
また、ウイルス感染やハッキングだけでなく、データの紛失・盗難などのリスクも考えられます。
セキュリティ対策についてはシステムを導入するだけではなく、従業員一人ひとりの情報セキュリティリテラシー教育も必要となります!
社内でルールを作っておくと良いですね。
補助金で行えるテレワーク環境対策
安全にテレワークを行うため、情報漏洩のリスク回避を行い、テレワークを狙うサイバー攻撃から企業を守るためにはどうすればよいのでしょうか。
また、テレワークをスムーズに続けるために活用できる補助金・助成金対象経費を確認してみましょう。
人材確保等支援助成金(テレワークコース)で助成対象ものは、大きく分けて5つあります。
1.就業規則・労働協約・労使協定の作成・変更
2.外部専門家によるコンサルティング
3.テレワーク用通信機器等の導入・運用
4.労務管理担当者に対する研修
5.労働者に対する研修
この中のテレワーク環境対策費用「3.テレワーク用通信機器等の導入・運用」についてみてみましょう。
①ネットワーク機器
対象経費:ネットワーク機器(VPNルータ・Wi-Fiルータなど)および付随する機器の購入・設置・設定・保守費用(合計16万5000円を限度)
VPNルータを入れることで、暗号化したデータを仮想プライベート回線を使用してより安全につなぐことができます。
・会社のサーバーにあるデータやシステムを自宅や外出先から利用
・離れた場所のPCをネットワーク経由で操作する「リモートデスクトップ」の利用
通常、VPN対応ルーターにはVPNゲートウェイ(暗号化された安全な通信経路を作り出す終端装置)の機能がついていますが、VPN自体がインターネット回線を利用するしくみのため、セキュリティの脆弱性をついた攻撃を受ける可能性はゼロではありません。
VPNルータだけに頼らずに、二重三重のセキュリティ対策を合わせて行いましょう。
②サーバ機器
対象経費:サーバー機器
サーバ機器については下記のいずれかが支給対象です。(合計55万円を限度)
※物理サーバ1台およびサーバに付随する機器などの購入・設置・設定・保守費用
※仮想サーバの導入・構築・設定・保守費用
③NAS機器
対象経費:NAS機器1台および付随する機器(HDD、SSDなど)の購入・設置・設定・保守費用(合計11万円を限度)
④セキュリティ機器
対象経費:セキュリティ機器(アプライアンス型統合脅威管理装置、ワンタイムパスワードトークンなどの認証装置など)および付随する機器(専用ユーティリティなど)の購入・設置・設定・保守費用(合計33万円を限度)
「セキュリティアプライアンス」は、ファイアウォールやVPN(Virtual Private Network)機能やアンチウイルス機能、IDS(Intrusion Detection System:侵入検知システム)/IPS(Intrusion Prevention System:侵入防御システム)機能、アンチスパムメール(スパムメール防御)機能などさまざまなセキュリティ機能に特化した製品です。
「ワンタイムパスワードトークン」は高セキュリティで、その都度異なるパスワードを生成するので、固定パスワードのように推測や盗難による不正使用ができません。しかもPCなどの機器に接続しないデバイスのためウィルスやマルウェアに感染するリスクも皆無です。さらにタンパーエビデント仕様で不正開封からも保護します。
⑤ウェブ会議関係機器
対象経費:テレワーク実施対象労働者が使用する機器のうち、下記に関する購入費用が支給対象です。
・ウェブカメラ
・マイク
・スピーカー
・ヘッドセット
・ヘッドフォン
・イヤフォン
(テレワーク実施対象労働者1人あたり合計1万1000円を限度)
⑥サテライトオフィス利用料
対象経費:評価期間(機器等導入助成)におけるサテライトオフィス利用料のうち、下記金額を上限として支給対象とします。
対象期間・上限額:最大3か月分・合計33万円
⑦テレワーク用サービス利用料
対象経費:下記のサービスに関する初期費用・利用料が支給対象です。
・リモートアクセスおよびリモートデスクトップサービス
・仮想デスクトップサービス
・クラウドPBXサービス
・Web会議等に用いるコミュニケーションサービス
・ウイルス対策およびエンドポイントセキュリティサービス
初期費用:上限5万5000円
利用料:合計38万5000円
人材確保等支援助成金テレワークコースの概要
公募期間
令和4年4月1日~令和5年3月31日
補助率、上限額
①機器等導入時(1回目)
助成金:最大100万円(対象者1人につき20万円まで)
助成率:対象経費の30%まで
②目標達成時(2回目)
助成金:最大100万円(対象者1人につき20万円まで)
助成率:対象経費の20%まで(※35%生産要件達成)
助成金額の具体例
350万円分の経費を使用した場合を見てみましょう。
◆導入時1回目
350万×30%→100万円(上限金額100万円)
◆目標達成時2回目
300万×35%→100万円(上限金額100万円)
合計190万円
※ 目標達成・生産性要件クリア
補助金対象経費に対して63%以上の補助となります!!
まとめ
多くの企業がテレワークを導入または試験的導入を行っておりますが、国が「テレワークセキュリティガイドライン」を出し、警鐘をならすほど、セキュリティ問題が脆弱な場合が多く見受けられます。
テレワークを安全に行うために、しっかりとしたセキュリティ体制でのテレワーク環境づくりが必要です。
また、テレワークに対して補助金・助成金が出るのもいつまでも続くわけではありません。
補助金が使えたり、専門家の指導を受けられるうちに、補助金・助成金を活用してテレワーク環境を整えましょう。
↓↓↓一緒に読みたいテレワーク関連記事はこちら↓↓↓