今までにないスピードで新型コロナウイルスの感染が拡大している東京都。
企業は、改めてテレワークの強化が求められています。
そこで、東京都では1月11日から【テレワーク推進強化奨励金】
をスタートさせました!
本記事では、この【テレワーク推進強化奨励金】について
詳しく説明していきますので
テレワークを導入はしているが、あまり進んでいない
これから本格的にテレワークを導入したいという事業主の方は
ぜひ活用を検討してみてください!
補助金のお話は細かいし、難しくてわかりづらい用語も多いですよね!
そこで私が簡単な補足などをいれていきますね。
現状のテレワークの普及率
まず、本題に入る前に、テレワークの普及率についてみていきます。
2022年1月に発表された、テレワーク実施率調査結果では
以下の結果が出ています。
・都内企業(従業員30人以上)のテレワーク実施率は56.4%。
11月の前回調査(57.2%)に比べて0.8ポイント減少。
・テレワークを実施した社員の割合は、44.5%と、前回(44.3%)に比べて、
0.2ポイント増加。
・テレワークの実施回数は、週3日以上の実施が45.6%と、前回(46.0%)に比べて、
0.4ポイント減少。
引用:東京都 テレワーク実施率調査結果
この表を見てもわかるように、
11月の前回調査(57.2%)に比べて0.8ポイント減少しており
急速に新型コロナウイルスが拡大していく中では、人流抑制と
社会活動を両立するにあたり
テレワークの実施率を上げることが東京都、企業の課題になっています。
テレワーク推進強化奨励金
テレワーク推進強化奨励金とは、
オミクロン株等による感染症の拡大防止と経済活動の両立に向け、
人流の抑制に有効なテレワークの更なる普及と定着を図るため、
奨励金を支給する制度です。
対象事業者
①常時雇用する労働者が1名~300名以下で、都内に本社または事業所を置く中小企業等
②「テレワーク東京ルール」実践企業宣言への登録
③本奨励金の事前エントリー登録と東京都が実施する「テレワーク推進リーダー」制度の申請~登録が完了していること
④テレワーク推進強化期間中に、設定した「テレワーク実施期間(1ヵ月・2ヵ月)」に、
テレワーク実施可能な社員数のうち、週3日・社員の7割以上がテレワークを実施していること
テレワーク戦略ビジョンを踏まえ、各企業が、その実情に応じて、
テレワークデーやテレワークウィークの設定、育児・介護期間中のテレワーク勤務など、
独自のルールを策定し宣言する制度です。
都内企業等に職場においてテレワーク推進の中心的な役割を担う
「テレワーク推進リーダー」を設置する制度です。
支給金額
支給金額は、テレワーク実施人数および対象経費(推進経費)によって異なり以下の基準で支給されます。
申請企業が設定したテレワーク実施期間(1か月(31日)・2か月(62日))のテレワーク実施人数(1日平均)
申請企業が設定したテレワーク実施期間(1か月(31日)・2か月(62日))に、社員がテレワークを実施するために企業が負担した経費(税込み)のうち奨励金の対象経費に適合する経費(推進経費)
『小規模企業特例』
テレワーク実施人数が30人未満の場合、小規模企業特例として、
・1か月(31日) 5万円
・2か月(62日) 7万円
の奨励金を支給します。
※推進経費が小規模企業特例の支給金額に満たない場合は、支給されません。
〇1ヶ月の場合
☆支給例
・テレワーク実施人数が76人で対象経費が30万円の場合⇒奨励金25万円
・テレワーク実施人数が76人で対象経費が4万円の場合⇒奨励金の支給なし
・テレワーク実施人数が 6 人で対象経費が6万円の場合⇒奨励金5万円(小規模企業特例を適用)
〇2ヶ月の場合
☆支給例
・テレワーク実施人数が76人で対象経費が30万円の場合 ⇒奨励金20万円
・テレワーク実施人数が76人で対象経費が10万円の場合 ⇒奨励金の支給なし
・テレワーク実施人数が 6 人で対象経費が10万円の場合 ⇒奨励金7万円(小規模企業特例を適用)
対象経費
では、支給金額にも影響する対象経費とは、なにが含まれるのか見ていきましょう!
以下が対象経費になります!
引用:テレワーク推進強化奨励金 応募要項
※期間による料金設定がある場合は、テレワーク実施期間分(1か月・2か月)の経費が対
象経費になります。
※対象経費は、領収書や支払証明書で確認できる経費とします。
テレワークで必要な通話をした場合、通話料とかは対象になるの?
奨励金の対象とならない主な経費
対象とならない経費についてもご紹介しておきます!
参考にしてください。
・国、都又は区市町村が実施する助成金等(国、都又は区市町村が他の団体等に委託して実施するものを含む。)を受給する又は受給した経費。
・工事費(例:在宅勤務における従業員自宅のネットワーク環境工事に要した経費)
・飲食代(例:昼食代)
・購入経費(例:パソコン、タブレット、VPNルーター等の購入経費)
・システム開発経費・改修経費・構築経費(例:テレワーク実施に伴うシステム改修経費)
当該奨励金申請にかかる社会保険労務士等への委任経費
・親会社、子会社、グループ企業等関連会社(資本関係のある会社、役員を兼任している会社、代表者の親族(3親等以内)が経営する会社等)、代表者の親族との取引であるもの(真にやむを得ないと認められる場合を除く)
・申請日以降に会社が支出した経費(クレジットカード決済等現金以外で決済を行った場合、会社口座等からの引き落とし日が「会社が支出した日」となります)
申請期間
申請の方法は、郵便申請と電子申請の2通りあります。
来所による持参提出は一切受け付けされないので注意が必要です!
【郵送での受付期間】令和4年1月11日(火)~ 令和4年3月31日(木)
締切日消印有効
【電子申請での受付期間】令和4年1月31(月)~ 令和4年3月31日(木)
デジタル庁が運営する補助金の電子申請システム(Jグランツ)を使用し申請
受付期間終了日の23時59分受付分まで有効
電子申請の場合、Jグランツを使用して申請しますが
まだ利用したことがない場合、まずはGビズIDを取得する必要があります。
まだ、取得していない方は、時間がかかるため、まずはGビズIDを取得をしましょう!
※申請は、一支給対象事業者につき1回限りです。
※郵送での申請と電子申請の併用はできません。
申請の流れ
ステップ1
「テレワーク東京ルール」実践企業宣言に登録する。
※マイページから事前エントリーを行う前日の正午まで
ステップ2
「テレワーク推進リーダー」に登録。
※奨励金を申請するまで
ステップ3
「テレワーク東京ルール実践企業宣言」サイト上のマイページから事前エントリーを行う
※令和4年2月28日まで
ステップ4
テレワーク推進強化期間中にテレワーク実施可能な社員数のうち「週3日・社員7割以上」
1か月間または2か月間テレワークを実施。
(顧客先企業等の社外企業との間で行われるWeb会議を行った日も、勤務地を問わず、テレワーク実施日とすることができます。)
ステップ5
支給申請書類一式を準備し、令和4年3月31日までに奨励金の申請をします。
申請に必要な書類は募集要項の13ページに記載されています!
テレワークのメリット・デメリット
テレワークのメリット
人材の確保
多様な働き方を求める人が多い現代、テレワークを実施していると、
従業員から見て魅力的な職場環境に映る可能性が高いです。
また、テレワーク導入は優秀な人材を確保できるだけでなく、
子育てや介護といった事情を抱えている既存の人材の離職防止にもつながります。
オフィスコストの削減
全員が一斉に出社することがなければ大きなオフィスは必要ないので、
オフィスをなくす、もしくは縮小することで家賃を抑えることができます。
また、光熱費、従業員の交通費などが削減可能です。
平成23年の総務省試算では、テレワークの導入で
オフィスの電力消費量が1人当たり43%も削減可能と試算されています。
資料のデジタル化や業務改善の機会に
テレワークでは、これまで紙をベースとしていた資料のデジタル化も自然と進みます。
また、テレワーク導入をきっかけとしてこれまでのアナログな業務の
デジタル化を実施することで、業務が効率化され業務改善の機会になる
ことも多くあります。
企業のブランドイメージ向上
以前よりはテレワークが増えたとは言え、まだまだ取り入れていない
企業も多く、今テレワークを導入することで先進的な取り組みを行っている企業として、
企業のブランドイメージの向上につながります!
テレワークのデメリット
コミュニケーションがとりにくい
出社をすれば自然とコミュニケーションをとる機会がありますが、
テレワークだとその機会は減ってしまいます。
WEBツールやチャット機能を使って意識的にコミュニケーションを
とる対策が必要です。
労働時間が長くなりやすく勤怠管理が難しい
自宅で仕事ができると、退社がないので、無制限に仕事ができてしまい、人によっては
労働時間が長くなりやすいです。
夜遅くまで仕事をしないよう一定の時間でロックをかけるなどの
対策をして長時間労働にならないように気を付をつけなければいけません。
仕事とプライベートの切り替えが難しい
自宅だと仕事モードへの切り替え、逆に仕事からプライベートへの切り替え
が上手くできないという人もいます。
先ほどの内容と重なりますが、労働時間をきちんと区切りメリハリをつけることで、ワークライフバランスを保ちやすくなります。
まとめ
今回は、テレワーク推進強化奨励金について説明しました。
テレワークを導入することで、会社での集団感染により働ける人が一気に減ってしまうといった、会社のリスクを軽減できるだけではなく、従業員の肉体的負担・精神的負担を減らすこともできます。
テレワーク推進強化奨励金を活用しをテレワークを促進させましょう!
支給金額は規模や経費によっても異なります。
テレワーク推進強化奨励金を最大限に活用するために、
わからないことが一つでもあれば
申請する前にまずはご相談ください!