時代が目まぐるしく変わっていく現代、
時代の変化に合わせて常にスキルアップしていくことが求められます。
今回は、リスキングの重要性とリスキングに活用できる助成金制度について解説していきます!
補助金を活用して、社員をスキルアップさせるチャンスですので、
ぜひ参考にしてください!
補助金のお話は細かいし、難しくてわかりづらい用語も多いですよね!
そこで私が簡単な補足などをいれていきますね。
リスキングとは
近年、労働人口減やコロナの影響などにより、業務のデジタル化が驚くほどの速さで進んでいます。
失われる雇用がある一方で、新しいスキルを必要とする職種も生まれており、職業のミスマッチの拡大が懸念されています。
三菱総合研究所の試算によれば、2030年には事務職や生産・輸送・建設職が約200万人余剰し、反対に専門技術職は約160万人不足するという予測がたてられています。
↓したがって
余剰してしまう人材がリスキリングにより新しいスキルを学びなおし、
不足が予測される専門技術職で働けるようになることで、
労働の需給ギャップを無くしバランスをとっていく
というのがリスキリングが必要となった背景になります。
ひと口にリスキリングと言っても、
どんなスキルを習得するかは企業の特徴や目標によって異なります。
何を身に着けることが正解かは一概に言えないところがありますが、日常業務の効率化を促したいということはどんな企業にも共通して言えるのではないでしょうか。
業務の効率化が成功すると
- 生まれた時間で新しい業務や事業に専念できる
- 残業代の削減ができる
- ライフワークバランスを取りやすくなる
など、企業と社員の双方のメリットが享受できます。
リスキリングの進め方
次に、リスキングをどのように進めていけばいいのかを解説していきます!
まずは環境面の準備です。
DXを推進していくためのリスキリングなので、
- 紙文化が根強く残っている
- 必要なITツールが導入されていない
などがあると、進めることが難しくなってきます。
また、会社全体のムード作りも大切と言えます。
決定権を持っている会社の上層部からDXを行うことを明言し、社員に協力を求めることで士気が上がっていくでしょう!
次にIT人材の育成を行っていきます。
社内からコア人材を選出しリスキリングすることで、
実際にDXを推進していく際のデジタルリーダーを育てていきましょう!
リスキリングで得られるメリット
リスキリングで得られるメリットは、
- 新規でIT人材を採用するよりもコストが安く済む
- 自社の仕事を熟知している社員がリスキリングすることで、業務をスムーズにデジタル化していくこと
が出来ることなどが挙げられます。
また、業務をデジタル化することで効率化もや時間削減も期待できます。
リスキングに取り組む理由
実際にリスキングに取り組んでいる企業は、どんな理由でリスニングに取り組んでいるのか見ていきましょう。
企業のリスキリングに取り組む理由を尋ねると、
「業務効率化のため」が76.2%で最も多く、「デジタルリテラシーを底上げするため」と「イノベーションを起こすため」が52.4%となっています。
人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コース
人材開発支援助成金 事業展開等リスキリング支援コースとは・・・企業の持続的発展のため、新製品の製造や新サービスの提供等により新たな分野に展開する、または、デジタル・グリーンといった成長分野の技術を取り入れ業務の効率化等を図るため、
- 既存事業にとらわれず、新規事業の立ち上げ等の事業展開に伴う人材育成
- 業務の効率化や脱炭素化などに取り組むため、デジタル・グリーン化に対応
した人材の育成
に取り組む事業主を対象に、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部を高率助成により支援する制度です。
▶︎事業展開とは・・・
新たな製品を製造したり、新たな商品やサービスを提供すること等により、新たな分
野に進出すること。
このほか、事業や業種の転換や、既存事業の中で製品の製造方法、商品やサービスの提供方法を変更する場合も事業展開にあたります。
- 新商品や新サービスの開発、製造、提供 or 販売を開始する
- 日本料理店が、フランス料理店を新たに開業する
- 繊維業を営む事業主が、医療機器の製造等、医療分野の事業を新たに開始する
- 料理教室を経営していたが、オンラインサービスを新たに開始する
▶︎デジタル・DX化とは・・・
デジタル技術を活用して、業務の効率化を図ることや、顧客や社会のニーズを基に、製品やサービス、ビジネスモデルを変革するなどをし、競争上の優位性を確立すること。
- ITツールの活用や電子契約システムを導入し、社内のペーパーレス化
- アプリを開発し、顧客が待ち時間を見えるように
- 顔認証やQRコード等によるチェックインサービスを導入し手続きを簡略化
▶︎グリーン・カーボンニュートラル化とは・・・
徹底した省エネ、再生可能エネルギーの活用等により、CO2等の温室効果ガスの排出を全体としてゼロにすること。
- 農薬の散布にトラクターを使用していたが、ドローンを導入
- 風力発電機や太陽光パネルを導入
支給対象訓練
支給対象となる訓練は下記の通りです。
A 助成対象とならない時間を除いた訓練時間数が10時間以上であること
B OFF-JT(企業の事業活動と区別して行われる訓練)であること
C 職務に関連した訓練であって以下のいずれかに該当する訓練であること
- 企業において事業展開を行うにあたり、新たな分野で必要となる専門的な知識及び技能の習得をさせるための訓練
- 事業展開は行わないが、事業主において企業内のデジタル・デジタル トランスフォーメーション化やグリーン・カーボンニュートラル化を 進めるにあたり、これに関連する業務に従事させる上で必要となる専門的な知識及び技能の習得をさせるための訓練
助成率・助成額
助成率・助成額は下記の通りです。
① 助成率・助成限度額
経費助成率
中小企業 | 75% |
---|---|
大企業 | 60% |
賃金助成額(1人1時間)
中小企業 | 960円 |
---|---|
大企業 | 480円 |
1事業所1年度あたりの助成限度額:
1億円
② 受講者1人あたりの経費助成限度額
10h以上100h未満
中小企業 | 30万円 |
---|---|
大企業 | 20万円 |
100h以上200h未満
中小企業 | 40万円 |
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大企業 | 25万円 |
200h以上
中小企業 | 50万円 |
---|---|
大企業 | 30万円 |
最後に
近年、労働人口減やコロナの影響などにより、業務のデジタル化が驚くほどの速さで進んでいます。
時代の変化のスピードに対応するために常に新しいスキルを学び続け、自分をスキルアップさせていくことが大切になってくるでしょう。
リスキングにも費用がかかりますが、
国が資金面の支援を行っていく姿勢を持ってくれているうちに、
補助金を活用して、社員のキャリアを効率的に形成していきましょう!
ぜひ参考にしてください。