近年、どの業界も人手不足に伴い、生産性の低下が心配されたり
働き方の変化により業務の効率化が求められています。
また、個人情報保護の問題もあり、情報管理方法も見直されています。
多くの問題を解決できる手段として、ITの導入が進められており
IT導入に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
経営者の方は
・ITって本当に導入するべきなの?
・ITを導入するにはどんな問題があるの?
・IT導入に活用できる補助金制度はないの?
など、様々な疑問を持っていらっしゃると思います。
この記事では、IT導入の課題やメリット、IT補助金について解説します!
補助金のお話は細かいし、難しくてわかりづらい用語も多いですよね!
そこで私が簡単な補足などをいれていきますね。
IT導入の現状と3つの課題
どの企業でも人事関連の部署では、比較的ITが導入されていますが
他の分野では導入していないだけでなく、導入自体を検討していない企業が多いです。
ITを導入していない理由として次の3つが挙げられます。
1.ITに関する知識不足
知識不足のために、ITに難しいイメージや導入によりリスクが伴うといった
マイナスな印象を持っている経営者も多く、全体でIT導入が進んでいないことに加え、
周囲にITを導入している例を確認できないことも、IT導入が進まない要因の1つです。
わからないものに手を出すのは誰でも不安です。
まずは、IT導入によるメリットを知り、自分の会社に利益があるのか
抱えている問題を解決できるかについて考えてみましょう。
2.ITに詳しい人材不足
中小企業は大企業に比べると、ITに詳しい人材の確保が難しい傾向にあります。
そのため、
・何から手をつければ良いのか分からない
・人手不足や外部への依頼費用の問題により担当者を配置できない
などの理由からIT導入が進まない企業も多いです。
また、IT導入後もその設備を扱える人材がいなければ
うまく機能せず無駄になってしまいます。
3.IT導入のための資金不足
中小企業では、IT導入に必要な資金不足に悩んでいる
経営者様もいらっしゃるのではないでしょうか。
導入時にはパソコンやタブレットなどの機材代だけでなく
システム利用料やネットワーク環境も必要になるため、初期費用は高額になります。
導入後も機器の修理やシステムの更新など維持費が常にかかるため
資金が豊富ではない中小企業にはIT導入が難しい傾向にあります。
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IT導入による3つのメリット
IT導入がなぜ進められているのか、メリットを知り、自社でも検討してみてください。
1.利便性、生産性が向上する
ITを導入すると、手作業だった仕事がPCで瞬時に行えたり、
業務の一部を機械に負担してもらい仕事量が減るなど、利便性が向上します。
さらに、便利になることで、業務が効率的に行えたり、ミスも減らせるため
生産性が向上し企業の成長や利益に繋がり、課題となっている
人手不足の解消にもつながるなるでしょう。
2.情報共有できる
ITを導入すると情報を社員全員で共有でき、管理しやすくなります。
また、情報共有できるため、必要な情報を探す時間を短縮でき、
印刷する手間や用紙を購入する必要もなくなり、
書類などの保管場所も不要となるのでコストの削減も可能に!
また、時間短縮により仕事も効率的になる上、残業時間の削減にも繋がります。
さらに、時間や場所に縛られずにいつでも情報を確認できるため
在宅での仕事も可能となります。
3.従業員も満足
IT導入により業務が効率的になると、仕事が早く終わり
プライベートの時間を確保できるため、常にリフレッシュして疲れを溜め込まずに
仕事に取り組めます。
また、IT化が進むと自宅でも仕事が可能となるため、働き方も自由になります。
ワークライフバランスが広まっている中
仕事とプライベートを両立して働けるのは魅力的なワークスタイルです。
このような企業であれば長く働きたいと思われ、継続して働いてもらえるでしょう。
IT導入補助金 通常枠とは?
IT導入補助金とは、業務の効率化や生産性の向上のためのソフトやシステム
機器などの導入に対して、一部が国から補助される制度です。
対象経費
・ソフトウェアの購入費
・クラウド利用費(クラウド利用費最大2年分)
・導入関連費
が補助の対象であり、要件によりA類型とB類型に分けられます。
補助額・補助率
通常枠での補助額・補助率は以下の表通りです。
補助額は5万円からに引き下げられ、少額でも補助してもらえます。
また、最大で450万円補助が可能であり、大きな補助が受けられます。
種類 | 通常枠 A類型 | 通常枠 B類型 |
補助額 | 5万円〜150万円未満 | 150万円〜450万円以下 |
補助率 | 補助対象経費の1/2以内 |
補助金交付までの流れ
1.IT導入支援事業者というIT導入のサポートをしてくれるプロに相談する
2.サイトでの申請マイページと申請書類の作成・提出をする
3.交付決定後、ITツールを導入し、報告書を作成・提出する
4.補助金が確定し、交付される
5.補助金交付後、実施した効果の報告書を作成・提出する
活用事例
最後に活用事例を2つご紹介します!
参考にしてみてください!
1.A会社(建設会社) A類型
課題
勤怠管理をタイムカードで行っていたが、社員は会社に一度出勤し
タイムカードを打刻後、現場に向かい
終業後もう一度会社に戻って打刻する必要があった。
取り組み内容
現場から会社までの移動が必要なために勤務時間が長くなってしまうため
スマートフォンとPC1台に勤怠・労務管理ソフトを導入。
取り組み結果
導入後は勤怠管理業務が効率的になり、残業時間も大幅に減少した上
有給申請も簡単にでき、消化率がアップした。
2.B会社(食品製造・販売・飲食) B類型
課題
管理システムを導入していたが、管理件数・データ容量が増えたために
システム動作が遅くなり、お客様を待たせてしまうなど、サービスが低下。
また、経理は手作業で大変な上に管理システムと経理が連動していなかった。
取り組み内容
販売管理システムと伝票発行システムを導入した。
取組結果
システムの処理スピードが上がり、お客様を待たせることがなくなった。
また、手作業での管理がなくなり、仕事の負担が減った上に
人為的ミスも減り、クレームも解消。
業務が効率化され、スタッフの負担も減り、受注個数も増やせた。
まとめ
IT はよくわからないから、不安だし面倒だと導入を後回しにしていると
仕事を効率的にするチャンスを逃してしまいます。
国が推進している事業であり、お金をもらえる今こそIT導入を検討するタイミングです!
IT導入で会社も社員も恩恵を受けましょう!