「都会で働く優秀な人材を確保するコツはある?」
「UIJターンの採用活動に使える補助金があるか知りたい」
とお考えの事業者の方必見です!
コロナ禍による働き方の見直し、子育てや介護といった家庭の事情から
地方移住への関心が高まっており、令和2年に内閣官房が行った調査では
東京圏に住む人の約半数が「地方での暮らしに関心がある」という結果がでています。
地方へ移住して働くUIJターンは、通勤のストレスが減る
子育て環境が充実するなど働き手からの需要が高まっているのです。
一方、地方も人口減少によって労働力が不足しているため
都会で経験を積んだ人材の雇用は企業にとってもメリットが大きくなっています。
こちらの記事では
- UIJターンとは
- UIJターン希望者を採用するメリットとコツ
- UIJターンでの採用活動に使える補助金
について解説しています!
補助金のお話は細かいし、難しくてわかりづらい用語も多いですよね!
そこで私が簡単な補足などをいれていきますね。
UIJターンとは
子育てしやすい地域で働きたい、静かな地方で暮らしたいといった希望によって
地元や近隣地域などの地方へ移住することをUIJターンと呼んでいます。
こちらではまず、UIJターンそれぞれの特徴について解説します。
Uターンとは
Uターンとは進学や就職で都会へ引っ越した人が、再び地元へ移り住むことです。
- 大学進学のために都会へ引っ越した人が、地元で就職する
- 都会で働いていた人が、親の介護のために地元企業へ転職する
- 都会の企業に在籍したまま、地元へ引っ越しリモートワークで働く
Iターンとは
Iターンとは、地元ではないところへ移住することです。
- 学校を卒業後、就職のため地元を離れた
- 都会で育った人が地方の生活に魅力を感じて移住した
- 地元ではない地方に魅力を感じ、リモートワーク制度を利用して移住した
Jターンとは
Jターンとは、進学や就職で都会へ移住した人が地元の近くへ移住することをいいます。
- 進学のため都会へ出た人が、地元で求人がなく、近隣地域の会社へ就職した
- 地元と都会の間に住み、リモートワークを活用しながら両方にアクセスしやすい環境で働く
UIJターン希望者を採用するメリット
以下ではUIJターン希望者を企業が採用するメリット3つを解説します。
新しいアイデアを取り入れられる
都会で働いた経験のある人材を採用することで
新しいアイデアが生まれる可能性があります。
違う視点を取り入れることで、自社や地域の魅力の再発見につながるためです。
地元で培ってきたノウハウに広い視野や経験を持つ人材が組み合わさることで
ビジネスのチャンスが広がる期待ができます。
社内が活気づく
違う地域でキャリアを積んだ人材がいることで
社内のマンネリ化した雰囲気を変えられるのもメリットの1つです。
UIJターン人材の採用によって周りの従業員が刺激を受け
仕事のモチベーションが上がったり意識改革が起きたりといった変化が期待できます。
また、都会に接点を持った人がいると、新しいネットワークが生まれる可能性があります。
雇用が安定する
電通が行った「全国Uターン移住実態調査」では
Uターン後の生活満足度は移住前に比べて高くなっているという結果が出ています。
地元での再就職は都会に比べて仕事が少なそう、といった不安はあるものの
実際に移住して働き始めた後は満足感を得ている人が多くなっています。
このことから、UIJターンで採用した人は長期間安定して働いてくれることが期待できます。
また、子育てや介護を理由に移住を希望している人は
定住することを目的にしている場合が多いため、離職の可能性はさらに低くなるでしょう。
UIJターンの採用を成功させるコツ
地方移住への関心が高まっている一方で、UIJターン希望者の中には
- 希望の職種がない
- 給料が減りそう
- 引っ越しにかかるコストが気になる
といったマイナスイメージを抱いている人もいます。
採用活動を成功させるには、求職者の希望条件とのミスマッチを防ぐ
移住に対する不安を取り除く、といったコツが必要です。
以下に具体策を3つご紹介します。
給与体系や福利厚生を工夫する
厚生労働省が行った「令和2年賃金構造基本統計調査」によると
都道府県別の賃金でもっとも高かったのが東京の37万3,600円
反対に低かったのは青森で24万500円でした。
都会から地方へ転職する際、給与が下がることを心配する人は少なくありません。
収入がダウンするというデメリットを補うために、
- 職能給
- 家族手当
- 家賃補助
など、給与体系を明確にしたり、福利厚生を充実させたりすることで
モチベーションにつなげる工夫が必要です。
多様な働き方を導入する
UIJターンで移住を希望する人の中には、子育てや介護を目的とする人もいます。
- テレワーク
- フレックスタイム制
- 時短勤務
などの柔軟な働き方を導入し、仕事を続けやすい環境を整えることは採用を
成功させる一つのポイントです。
移住支援制度を紹介する
移住には引っ越しや住居費用のほか、生活に車が必須の地域であれば
自家用車の購入などコストがかかります。
移住支援金の制度がある各自治体もあり、単身は60万円以内
家族がいる場合は最大で100万円の交付金が受け取れます。
移住にかかる費用を心配する人には、助成金を活用して
不安をやわらげてあげるのがいいでしょう。
中途採用等支援助成金(UIJターンコース)
厚生労働省では、東京圏からの移住者を雇い入れた事業主に対し
その採用活動に要した経費の一部を助成しています。
1人以上の採用で助成金が受給できるため、利用しやすい制度です。
受給要件
■採用活動に係る計画書を事業所の所在地を管轄する労働局に提出し
労働局長の認定を受けていること
■計画書に定めた計画期間内に次の採用活動を行っていること
・募集、採用パンフレット等の作成
・自社ホームページ、PR動画の作成と改修
・就職説明会、面接、出張面接等(オンライン含む)
・社会保険労務士や中小企業診断士等の外部専門家によるコンサルティング
■次のいずれにも該当する方を採用すること
・地方創生推進交付金を活用して移住支援事業を利用した東京圏からの移住者
・地方創生推進交付金を活用して地方公共団体が開設
・運営するマッチングサイトに掲載された求人に応募し、計画期間中に雇い入れられた方
・雇入れ当初より雇用保険の一般被保険者または高年齢被保険者として雇い入れられた方
・継続して雇用することが確実であると認められる者であること
支給額
中小企業
助成率:1/2 上限:100万円
中小企業以外
助成率:1/3 上限:100万円
助成対象経費
事業主が計画期間内に行った採用活動にかかった費用のうち、
計画期間内に支払いの発生原因が生じ、支給申請書の提出日までに
弁済期がきて支払われた費用が対象です。
補助金申請は4ステップ
- 採用計画書の提出:提出日の翌日から3か月以内の範囲で計画期間の始期を設定
- 採用活動・雇用:6か月以上12か月以内で設定
- 支給申請書の提出:計画期間の終期から2か月以内に支給申請書を提出
- 助成金の受給
まとめ
都会から移住して働くUIJターンは、働き手と企業の両方にとってメリットがあります。
- 新しいアイデアを取り入れられる
- 社内が活気づく
- 雇用が安定する
中途採用等支援助成金は最大で100万円支給されるので
上手に活用して人材不足を解消しましょう!